ノミやダニの病気

ツメダニ症(ケイレテイラ皮膚炎)

ツメダニ症とはダニの一種であるツメダニが寄生することによっておこる皮膚病です。
ケイレテイラ皮膚炎とも呼ばれています。

接触によって人間にも感染します。

 

ツメダニとは?

前脚の先端に鋭いかぎ爪を持っているためツメダニと呼ばれています。
大きさは0.4~0.8mm程度なので虫眼鏡などあれば見えなくはないだろう。

オスのほうが少し大きい。

ダニを捕食するタイプ

主に他の種類のダニやノミの幼虫をとらえて体液を吸います。
そのため、動きは割と俊敏です。吸血するわけではなく、体液を吸い取る。

基本的には人やペットなどをエサにはしないが、間違って刺されることによってツメダニ症の症状が見られる。

高温多湿が好きなので梅雨の時期から増え始め、8、9月から10月くらいまで活発に活動する。

 

ライフサイクル

ツメダニは皮膚の上でオスとメスが出会い交尾してそこで産卵します。
卵は、蚕(かいこ)のように毛で被毛に付着して3~4週間かけて脱皮しながら成虫へと育ち
また繰り返すライフサイクルを行います。

そうしてどんどん増えて全身に広がっていくと体全体にかゆみが起こり、苦痛を感じるでしょう。

 

 

ツメダニ症の原因

  • すでに犬ツメダニに感染している犬、猫との接触
  • リードブラシなどの道具
  • ノミやシラミ、ハエといった大型の昆虫類を介しての間接的な接触

ツメダニ症は感染性の皮膚疾患です。
感染ルートからペットに付着し被害を及ぼします。

特に一歳未満の若い動物がかかりやすいといわれています。

ツメダニは鋭いかぎ爪(フック)を持っており、このフックで犬や猫の皮膚に取り付き、皮膚を切り開いて傷をつけて体液やリンパ液を摂取しながら生きています。

 

 

症状

 

ツメダニ症の特徴は大量のフケです。
多くの場合、左右対称で背中に多く発生し、背中部分に大量のフケが見られるようになります。

また、耳のうしろ、しっぽの付け根、股間、おなかなどでも被害が見られます。
皮膚に赤みは出ますが、かゆみは強くないのが特徴です。

犬の被毛をかき分けて皮膚の表面を観察すると、フケがかさぶたのように厚く重なり、そのフケがかすかに動いているように見えたら、その下にツメダニの集団が隠れています。
そのときには、被毛の先に白い粉のようにダニが付着していることもあります。

 

 

人間への被害

感染している犬を抱いたり、一緒に寝たりすると人間にもダニが感染してしまいます。

刺された直後は症状は見られませんが、1~2日程度たつと激しいかゆみをともなう赤い発疹ができます。
このかゆみは1週間ほど続きます。

この症状はダニ刺咬性皮膚炎というもので、ダニが刺して体液を吸い取る際に唾液を注入するため、その唾液に対してアレルギー反応が起こります。

これにより、かゆみや赤みなどの症状が現れます。
また、その他の病気を媒介することがあるので注意が必要です。

 

ツメダニの被害部分

衣類で覆われている部分でも突き抜けて噛むので

  • 首から胸
  • 腕の内側の柔らかい部分
  • 脇の下
  • 太もも

このように皮膚の柔らかい部分を狙ってきます。
幸いなことにツメダニは、人の皮膚の上では繁殖できません。

 

 

 

治療

ツメダニの駆除はスポット薬や内服薬の殺ダニ剤を投与し、殺ダニ効果のある薬用シャンプーを使って駆除します。

ツメダニが大量に寄生している場合は、全身の毛を刈ることもあります。

 

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シャンプーをする

薬用シャンプーをする場合には、頭部から肩、腰にかけての上半身を丁寧にこすってフケをよく落とします。

薬浴の後に犬の皮膚が赤くただれていることもありますが、患部が乾燥すればすぐに治ります。

ただし、薬用シャンプーをしても卵には効果がないので根気よく薬浴を続けてください。

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予防

日ごろからワンちゃんの衛生面には気を配ります。

ツメダニは宿主がいなくても10日ほど生存できます。

掃除をこまめにしたり、殺虫剤の噴霧などダニが繁殖しにくい清潔な環境を保ちましょう。

放置しておくとツメダニの生息域が全身に広がって、不快な皮膚の状態や痒みでストレスを溜めてしまいます。

症状に気づいた時は早めに病院を受診しまよう。

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